ディズニーリゾートを経営する株式会社オリエンタルランドは、 2028度に日本を拠点とするディズニークルーズを就航することを発表し、クルーズ市場に衝撃を与えました。
今回から数週にわたり、このディズニークルーズを深堀していきます。
株式会社オリエンタルランド 2024年7月9日 ニュースリリース
日本籍のクルーズ船で一番大きい!とにかく大きい船!
株式会社オリエンタルランドは、2022年に就航した「ディズニー・ウィッシュ」をベースにした客船を、同船と同じドイツのマイヤー・ベルフトで建造すると発表しました。
就航すると日本籍のクルーズ船で最大となります。
そもそも、国内を運航する日本籍のクルーズ船は、意外と少ないのをご存じでしょうか。
現在、国内を運航する日本籍クルーズ船は郵船クルーズの「飛鳥Ⅱ」、商船三井クルーズの「にっぽん丸」の2隻しかありません。
この2社は2024年12月以降、「飛鳥Ⅲ」と「MITSUI OCEAN FUJI」を新たに就航予定ですが、ディズニークルーズはそれよりもはるかに大きい!
ディズニークルーズは、「飛鳥Ⅲ」を約1.5倍上回ります。
ちなみに、世界最大のクルーズ船は、2024年1月27日にフロリダ州マイアミにてデビューを果たした「アイコン・オブ・ザ・シーズ」。
全長365m、総トン数25万トン、乗客定員は5,610人。船内では、プールなどの様々なアクティビティ、ミュージカルなど、楽しみが盛りだくさん。
世界に目を向けると、異次元のクルーズ船が存在するんですね。
ディズニークルーズの登場により、日本のクルーズ市場も活性化されることが期待されます。
年間の利用者数を約40万人を見込む
株式会社オリエンタルランドは、既存のテーマパーク事業、ホテル事業に加わる、3つ目の新たな事業として、クルーズ事業を位置づけ、3,300億円の投資を決めています。
気になる料金は、首都圏の港を発着する周遊ルート2~4泊・標準タイプの料金で、1人当たり10万~30万円。
就航数年後に年間の利用者数を約40万人、売上高を約1,000億円と見込んでいます。
年間利用者40万人とは、どのような規模なのか…。
国土交通省海事局が発表した「2023年の我が国のクルーズ等の動向」では、日本人のクルーズ人口は19.6万人と公表されています。
内訳は、外航クルーズの乗客は14万3,400人(日本船社が運航したクルーズ船の乗客は3,400人、外国船社の乗客は14万人)、国内クルーズの乗客は5万2,900人。
年間利用者40万人というのも、異次元な規模なのです。
クルーズ船の主要顧客である年配層に加えて、ファミリー、若者層、訪⽇外国⼈旅⾏客などの新しい顧客層をいかに取り込めるか、注目が集まります。